南米に行くことを決めた理由

南米に行こう。

私の中で一つの答えが出た。

 

先週辞表を提出した。

自分は結局この会社で何を学び、何を作り、

どうやって社会貢献していくか分からなくなったからだ。

入社して2年。大規模プロジェクトの基盤担当として配属された。

毎日新しいことの連続で毎日学びが多かった。それも最初の1年で終わった。

ある程度学び切った後は同じことの繰り返し。

資材を環境に配置したり、環境のバグを少々修正したり。

私の中で仕事がマンネリ化していた。

それなりの大手ユーザー系Sier企業に入社して個人の成績も悪くはなかった。

そこそこの仕事をこなして、そこそこの給料をもらう。

その繰り返し。

大規模プロジェクトの為、今後2年くらいは同じような毎日を過ごすのだろう。

家族もいない冒険心のある20代男性にとっては退屈すぎた。

もっとスキルが得られる仕事。

もっとやりがいがあるような仕事。

世の中にはたくさんあるんじゃないか。

そんな気持ちは遂に沸点にまで達して辞表を提出するに至った。

この選択が正しいのか正しくないのか分からない。

一般的に見たら「そこそこ勝ち組」だと思われる企業で働いていたのだ。

それを辞めるということは普通は正しくないと思われるだろう。

けど自分の人生だ。後悔は絶対ないように生きよう。

辞表を提出した後、この後どうすべきか考えた。

「後悔ないように生きたい」

その観点から言うと私はこれから何をすべきなのだろうか。

お金とか仕事とか友達とか恋人とか周りにあるもの全て一旦フラットに考えた時

自分は何がしたい?何をしたら幸せ?何の為に生きたい?

 

少し考えたのちに私の中で一つの答えが出た。

南米に行こう。

 

仕事を辞めたってことは自由だ。

時間は無限にある。

とりあえず今ある自分の欲求は何だろうか。

3つほど自分の中で心の底から求めているものがあることが分かった。

1.仕事をしていた場所から一旦離れたい

2.地球が持つ美しい景色をこの目で見てみたい

3.生きることへの貪欲性が欲しい

この3つの条件を満たす場所に行けば良い。

そう思った。

 

1.仕事をしていた場所から一旦離れたい

これは簡単だった。

自分は今東京で働いている。

東京から出来るだけ遠くに行って自分を見つめ直したかった。

地球上で最も東京から遠い場所。

ヨーロッパは10,000km

南極は15,000km

南米は18,000km

答えはごく単純に見つかった。

 

2.地球が持つ美しい景色をこの目で見てみたい

これは悶々としてた気持ちを持っていたが、まだ行動に移していなかった今年の3月。

初めてミャンマーを訪れたことで感化された。

ミャンマーという国のバガン遺跡という場所の朝焼けは言葉に詰まるほど

美しい景色だった。

自分が生きているこの地球という場所はこんなにもパワーがあって

こんなにも壮大な場所であると生きていて初めて知った。

こんな景色をもう一度みてみたい。

そういった欲求が大きくなった。

 

3.生きることへの貪欲性が欲しい

今自分は生きることへの貪欲性が失われていると感じる。

別に自殺願望があるわけではないが、

世界には今を生きるだけで必死な人間が沢山いる。

それなのに自分は何だろう。

守るべき家族もおらず、毎日ただ仕事のマシーンとして働いているだけ。

自分が買いたいものを買う為に、自分が食べたいものを食べる為に働いている。

社会の為に働いているという実感は薄く、誰かの為になってもっての外だ。

もっと心の底から生きたい、働きたいという欲求が必要である。

本気で死ぬ気で働きたい。

本気で死ぬ気で働く為には生きたいという思いが必要不可欠だった。

南米は今全体的に情勢不安である。

ボリビアやコロンビア、チリなどでは日夜暴動が起き、

権力に屈しないという意識が強く人を動かしている。

死者も多々出ているが、彼らは文字通り死ぬ気で頑張っているだろう。

彼らに間近に触れられたら何かしら意識を変革を得られるのではないだろうか。

映像で見るより、その国に行って感じてみたい。

そう思った。

ここまで書いているが危険は橋は渡らないつもりだ。

例えばデモ隊に行くや危険な地域に足を踏み入れるなどはやらない。

生きたいという思いを養う為に死んだら元も子もない。

その地域に住む民衆のパワーを遠目から見るだけだ。

安全第一で街の雰囲気を感じてみたいと思う。

 

こうして私は来月から一ヶ月間南米を放浪することにした。